九州産直クラブ 社長のblog

九州産直クラブ社長 吉田登志夫の公式ブログです。九州産直クラブの商品や生産者、九州の野菜、肉、魚などの内容や、イギリスのオーガニック市場、フェアトレードなど、様々な情報をお届けします。

フィリピンの日本人農業者

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上写真は左から中島さん、大渕さん、吉田

オーガニック:九州産直クラブ社長の吉田登志夫です。

フレッシュマンゴーの物流打ち合わせが済んで、今回出張の業務も終了したということで蒲池さん、大渕さん、中島さんと4人でマニラ湾の夕日を見ながらビールで乾杯をしました。大渕さんは東京の農大出身でフィリピン歴15年、フィリピン人の奥さんとお子さんとマニラから車で3時間の農村地域で暮らし、地元の人々と組んでオクラを主要作物として生産し、日本でオクラがつくれない時期に日本への輸出を手掛けています。中島さんは大阪・堺の出身で、農業学校で学んだあと、農業実践を経て海外協力隊の農業指導員としてルソン島北部のバギオ郊外で7年間働き、大渕さんの地域に移って、フィリピンで有機農業を根付かせようと頑張っています。熱い地域での有機農業は虫や病気が発生しやすくなかなか大変だということです(簡単に書いてごめんなさい)。フィリピンで農業で生きていくには、とにもかくにも現金収入を確保せねばならず、地場市場に出荷する作物と同時に、付加価値をもつ作物(日系野菜など)をつくってマニラの日本レストランなどの日系マーケットへの販売も始めているということです。また、今後日本への輸出も考えていきたいということです。「フィリピン米は日本米とは違った食味性格をもっており、さっぱりしてカレーやチャーハン、リゾットなどにとても適しており、その特性を生かしたもう一つの米(サマーライス)として日本の消費者にも食べてもらえたらおもしろいなぁ」などと話題はつきませんでした。

私はTPPのように国家が上からつくりだす市場のグローバル化には反対です。ヒトの歴史が積み重ねられる中で、国境はなくなり、国家は死滅していくというは原理であると思いますが、国家主導で国境を越えようとすると、そこには必ず弱肉強食の侵略・支配の関係が発生します。市民同士が(「岩から水が染み出るように」)、お互いの視線で見つめ合いながら国境を低くしていく行為は歓迎されるものであると思います。寒い時期に沖縄のジャガイモが九州に出荷されはじめたように、お互いの事を理解しあい、お互いの共通の利益を確認して交易していくことは、今の時代にあって大切なことと思います。

ビールを飲む前に4人で最近マニラ湾埋立地にできた巨大ショッピングセンターを視察しました。驚いたことに牛乳のほとんどはスキム(粉)ミルクで、何と!フランスからの輸入物が主流でした。米や肉、野菜などを細かく観察しましたが、このショッピングセンターの広さにはまいりました。スーパーから服・雑貨・飲食、さらには車・映画館・スケートリンク・アスレチック・遊園地(マニラ湾の側でさすがにプールはありませんでした)など考えられるほとんどの小売り業態が入ったセンターで、「長崎ハウステンボスよりは広いよね」と蒲池さんと話しました。前回、訪問したすぐ近くにある地域のショッピングモール(それでもイオンモールくらいの広さはあった)ではテナントがボロボロと抜け出ており、電気も暗く、閉鎖も時間の問題という状態でした。こんな巨大商業施設ができたら、地元のお店の90%は潰れるでしょう。まあ、日本も似たような状況(ショッピングモールとコンビニで寡占)にはありますが、フィリピンの1強支配は度を超えて凄まじいものがあります。大渕さんの一言-「出稼ぎに行っている女性がせっせと働いて送金し、そのお金を巨大ショッピングセンターが吸い上げていっている。なんか、考えてしまう。」