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九州産直クラブ 社長のblog

九州産直クラブ社長 吉田登志夫の公式ブログです。九州産直クラブの商品や生産者、九州の野菜、肉、魚などの内容や、イギリスのオーガニック市場、フェアトレードなど、様々な情報をお届けします。

円安 畜産飼料高騰 経営困窮 地域飼料自給へ

「非遺伝子組み換え輸入トウモロコシを粉砕して与えます。」左から、説明する麻生さん、しっかりと聞き取る白水さん(長丘店店長)と田元さん(店舗統括)。                 f:id:sancyoku:20150605135305j:plain地元の魚残渣を餌に加工する機械も開発中。

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採卵したての麻生さんの赤卵

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オーガニックハウス夢広場&九州産直クラブ社長の吉田登志夫です。

6月5日、店舗の役員2人と一緒に佐賀・唐津・みのり農場の麻生さんを訪問しました。訪問の目的は「今後の鶏の餌」をどうしていくかの意見交換のためです。打ち続く&急激な円安の為に、「餌の高騰で経営がもたなくなり餌の質量を変えたが、納得いく卵が出来ずにまた、元の配合に戻した」と試行錯誤する麻生さんと今後の基本的な考え方についての意見交換を急ぐ必要がありました。今後、餌どう調達するかは麻生さんのみならず、日本の畜産経営にとっては死活問題です。問題の直接の背景は「円安」です。日本のほとんどの貿易は「ドル建て」で契約がなされており、自動車などの輸出(外に売る)産業は売値がドル額で決まっているので、売上に計上された「上がったドル」を「下がった円」に換金すれば自動的に(何の努力もせずに)円売り上げ額面は上がり、利益が(濡れ手に粟のごとく)転がりこんできます。反対に食品や飼料などを輸入(外から買う)産業はドルが上がって円が下がれば、ドル建てで契約している購入物はより多くの円で支払わなければならなくなり、何の落ち度がなくても仕入れコストが上がって赤字経営になる、という構造です。といっても、中小企業はそう簡単に消費者への値上げに転嫁すると売り上げが落ち、どちらを向いてもむつかしい現状があります。これは一方だけを向いている自民党政治の大きな問題です。

話し合いでは、大きな基本方針を立てようということになり、以下の3つを確認しました。①「このまま外国からずーっと飼料が入り続けるということは先々ないだろう。世界の食糧事情を見ると、食糧が地球的に不足していくことは明白であり、食糧も飼料も地域内で自給していく方針をもつことが今、問われている。ということであれば、『畜産の飼料はできるだけ地域で自給していく』ことを基本方針にして、それをもとに当面の対策を考えよう。」②「今の段階で、卵の値段をこれ以上あげるのは避けよう。『欲しいけども、高すぎて買い続けられない』という現象が起き始めているので、この局面での値上げは避けて、内部努力・工夫をしよう。」③「当面は輸入トウモロコシなどを地域で生産される飼料米や穀物にできるだけ置き換え、あとを地元で出てくる魚や野菜などの食品残渣を増やして補っていこう。当面、不足する分は輸入穀物を使わざるを得ない。その場合は、価格の問題で遺伝子組み換え不分別の餌でも緊急避難としては受け入れよう。」という方向性です。海外に餌を頼る畜産ではいつまでも、同じように価格高騰と闘わなければいけない。「安定して食べものをつくること」「日本の食卓を支えること」は、そもそも、輸入NONG飼料を選択するかどうかの以前の問題であるということを問い直す必要があると思います。