ドリームグループ(オーガニック九州産直クラブ/ナチュラルナチュラル/ロンドンナチュラルグループ)代表の吉田登志夫です。
ドリームグループ に新しい生産者ができました、熊本:菊池のドリームグループ 菊池農場のすぐ近くの段々畑を登って行ったところにある放牧地で牛を育てている宮川ファーム:宮川素子さんです。
ドリームグループ にはジャージー仔牛肉を出荷していただきます。宮川さんは牛飼育歴3年、菊池農場のあか牛の世話のお手伝いも週2日程していただいています。
宮川さんがジャージー牛を飼いだしたきっかけは「ジャージーのオスに生まれた子牛は廃棄される」と聞いたことから。ジャージーは菊池の隣の小国町のジャージー牛乳で有名ですが、メス子牛は乳を絞る母牛として大切に育てられますが、オスは肥育しても体が小さくて肉が少量しか取れないため、「育てても採算が合わない」と生まれて直ぐに廃棄されています。その事を知った宮川さんは「せっかく生まれてきたのだからそれなりの時間をいい環境で過ごさせてあげて、価値あるお肉として大切に食べてもらう道をつくりたい」と一念発起してジャージー肥育を始めたそうです。
宮川さんの牧場には牛舎がありません、24時間・365日完全放牧です。お産も自然の中でしています。牧草が豊かに生えた牧野でゆったりと過ごす、何とも羨ましい飼育環境、牛にとっては最高の環境です。「ケアが十二分に行き届いた福祉環境で育てる(アニマルウェルフェア)」という考え方は走る豚農法を拓いた武藤憲臣さんからもお伺いしたことがあり、ドリームグループ 菊池農場の目指すところでもあります。
今回出荷していただく「草育ちジャージー仔牛肉」は6ヶ月肥育牛で、ストレスがかかる除角・去勢もせずに、後期は非遺伝子組換え穀類飼料も与えて仕上げています。
ヨーロッパでは牛の骨髄などを牛の飼料として与えた結果発生したBSE(いわゆる狂牛病)への反省から、「本来の餌である草(グラス)で牛を育てる畜産農法(グラスグロウン、グラスフィード)」が主流になりつつあります。日本でも脂肪肝(サシ)を重視する肥育から、草を多食させて赤身が美味しい肉に仕上げる肥育に転換していく日がもうそこまで来ているような気がします。
仔牛肉は日本では殆ど食する事はできませんがフランスやイタリアでは最高級料理として重宝されており、特にジャージー仔牛肉は艶がありミルキーな味わいで超レア肉です。
菊池の里からお届けする「草育ちジャージー仔牛肉」を、自然な牧草地を思い浮かべながら楽しんでください。(ドリームグループ 菊池農場代表:吉田)