九州産直クラブ 社長のblog

九州産直クラブ社長 吉田登志夫の公式ブログです。九州産直クラブの商品や生産者、九州の野菜、肉、魚などの内容や、イギリスのオーガニック市場、フェアトレードなど、様々な情報をお届けします。

菊池研修②

走る豚の見学、武藤家長男のカツノリさん(右端)が説明。

f:id:sancyoku:20140720100147j:plain健康あか牛の見学、久川さん(左端)が説明。

f:id:sancyoku:20140720110530j:plainオーガニック九州産直クラブ社長の吉田登志夫です。

菊池研修2日目の座学の後は、走る豚と健康あか牛の見学です。走る豚は武藤家長男のカツノリさんが説明をしてくれました。クラブグループでは走る豚を週に8頭のペースで出荷してもらっています。約1反(100坪)に仕切られた圃場に約15頭の豚を放っています。豚は好奇心が強く、ヒトがぞろぞろ来ると「なに、なに」っと集まってきます。武藤さんが豚の放牧をはじめたのは「アニマルウェルフェアー(動物福祉)」が動機で、豚らしい生き方をさせてあげたいという思いがベースです。草木や水たまりがある圃場で気持ちよく寝そべり、土をほじくり、走り回る豚の姿は見ていると気持ち良いものです。餌も遺伝子組み換え不使用の餌を指定配合して与えています。見てて、もう少し、そこに自生する自然の餌が沢山食べれる環境ができたらなぁと、贅沢な事を思ってしまいました。「豚は脂身がおいしい肉が本当においしい」と言われます。自然の中で走り回って育った「走る豚」のバラ肉は、本当に絶品です。で、走る豚の走る速度は時速何キロ?テレビ番組「どっちの料理ショー」に出演した時にテレビキャスターが測定しましたー時速30キロでした。

次に菊池農場の久川さんから「健康あか牛」を見せてもらいました。菊池農場は約11年前に、当時の産直クラブ農産企画担当者のだいさんが「生産者になりたい」と手を挙げて入植したところから始まります。まず「牛を飼おう」ということで、近くの飼育農家に研修にでかけ、そこと同じ飼い方で普通に牛の飼育をはじめました。ところが最初の牛(ジャージー種)がビタミン欠乏で目が見えなくなってしまいショックを受けました。普通に飼われている牛はサシ(脂)が多く入っているものが上等といわれ、高い価格で取引されていますが、サシがはいるためには、ヒトで言えば「メタボ」にしなければいけません。で、生態的には牛が食べない穀物(トウモロコシ、大豆、麦などの濃厚飼料)を沢山詰め込むように食べさせて太らせます。(穀物は健康が最も大切な繁殖母牛には食べさせないのです。)メタボにすると肝臓がやられます、目も見えなくなります。そこでだいさんはいろいろと研究して、牛本来の食べものである草や稲わら(粗飼料)を食べて大きくなってくれる阿蘇のあか牛の飼育に辿りつきます。現在、母牛が約40頭と飼育牛が約40頭います。「サシが入らず、赤肉がおいしい健康な肉づくり」が菊池農場の飼育メソッドです。