九州産直クラブ 社長のblog

九州産直クラブ社長 吉田登志夫の公式ブログです。九州産直クラブの商品や生産者、九州の野菜、肉、魚などの内容や、イギリスのオーガニック市場、フェアトレードなど、様々な情報をお届けします。

ローカル化とはなにか? 「ロンドン一風堂」の迷いと「餃子の王将」中國撤退

 

ナチュラルナチュラル&オーガニック九州産直クラブ社長の吉田です。

ロンドンでは日本のラーメン店の出店競争が真っ盛りです。

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ロンドンではローカル化した古くから営業している日系のラーメン店に、日本から進出してきた新しいラーメンチェーン店が新規参入し、激戦状態です。古い日系のラーメン店には、ほぼ、現地在住日本人客は足を運びません。日本の本来のラーメンの味覚とはかなり、違った進化をとげているので、ちょっと敬遠気味です。対して新進出の日本ラーメン店は日本人&ローカルともに人気ですが、いろいろと試行錯誤をしているようです。そのポイントは熱さ-日本人は熱アツのラーメンを好みますが、実は外国では猫舌の人が多く、とくにアラブ人はほぼ熱いラーメンは食べれません。ヨーロッパ人も「ズルズル」と音を立てて食べるのはマナーに反しており、音を立てて熱さを調節しながら食べる食べ方はタブーで、熱アツのラーメンは食べれません。                          

で、新進出の代表店であるロンドン一風堂に行ってみました。「うん、味は日本とほぼ変わらない。」で、熱さは?-「えー、いいじゃん、熱いじゃん」という評価です。周りを見ると中国人女性(学生?)がいっぱいです。たまたまサーブしてくれた日本人女性店員に聞いてみました。「今日のラーメンの熱さは普通なの?」「えっつ、ぬるかったですか?」「いやいや、熱くておいしかった。いつもこの熱さなの?」「実は、このところ熱くするように上から言われているんです。どの熱さでいくかは、いまも迷っているみたいです。」ローカル(ロンドンピープル)は温めがイイ、でも、日本人・中国人は熱くないとイヤ。さあ、ローカル化をめざす一風堂はどう方針を取るのか?

それで大阪発の「餃子の王将」の中国進出失敗の話を思い出しました。「餃子の王将」は焼き餃子がメイン、しかし、中国では焼き餃子は「水餃子の残り物」。「餃子の王将」の看板の焼き餃子は中国では廃棄前の残り物だった。で、あくまで焼き餃子で勝負したかった「餃子の王将」は結局撤退という結果となった。

自分(達)の売りたいものと、地元の人が喜ぶものが違う場合にどういう路線をとるのか?夢広場やナチュラルナチュラル、産直クラブがどう、地域の人に喜ばれる事業として根付いていくかを考える上で、とても参考になるエピソードでした。