「死と生と」
ドリームグループ(オーガニック九州産直クラブ/ナチュラルナチュラル/ロンドンナチュラルグループ)代表の吉田登志夫です。
菊池農場にあか牛飼育週末当番に入るようになってから半年が過ぎますが、農場ではいろんな「生と死」に出会います。先月は「死産」と「誕生」を同時に立ち会いました。
5月出産予定の母牛2頭を分娩用枠に入れてましたが、そのうちの1頭が「早朝に出産したようだけど子牛が見当たらない」との知らせが入り、急ぎ駆けつけました。見当たらないので獣医さんに電話して「新生子牛は母乳なしで何日生きられるか?」を尋ねたところ「2日は大丈夫」との答え、そして「もしかして、まだお腹の中に居るのでは」と急遽往診してくださいました。果たして、牛赤子はまだ、母牛のお腹から出てきておらず、帝王切開しましたが残念ながら死産でした。その帝王切開手術の最中に横のもう一頭の母牛のお産が始まり、見事に子牛を出産しました。出産した母牛は生まれた赤子牛をペロペロ舐めて、数分後には立ち上がらせ、そして初乳を飲ませました。
死産の落胆と出産の喜びを同時に味合わせてもらいました。
これからも牛達にいろんな事を学ばせてもらうことと思います。
できうる限り最高の環境をつくることが、「牛への感謝と尊厳の証」と考え、これからもあか牛飼育に真摯に取り組んでいきたいと思います。