九州産直クラブ 社長のblog

九州産直クラブ社長 吉田登志夫の公式ブログです。九州産直クラブの商品や生産者、九州の野菜、肉、魚などの内容や、イギリスのオーガニック市場、フェアトレードなど、様々な情報をお届けします。

師走5-九州産直クラブ桧原センターの仕事納

(株)ドリームグループ(九州産直クラブ&ナチュラル/夢広場)社長の吉田登志夫です。

2017年12月31日、ドリームグループ/産直クラブの仕事納です。今年は大晦日まで配送が組まれました。お正月向けの特別配送でおせちなどのお正月用品を中心に会員さんのお宅までお届けしました。特にナチュラル/夢広場店舗の鮮魚部が早朝から捌く「鮮魚特急便」が人気で、お店の魚大将が捌いた新鮮なお刺身などを直接お届けできるのは九州産直クラブの特徴です。

今年は、ヤマト等の配送費の大幅値上げが6月以降に大きな影響が出ました。産直クラブは小さな生産者・メーカーさんが多く、みなさんからの仕入れには宅配便をほとんどが宅配便を使っています。送料の値上げは、粗利益を直撃します。産直クラブでは商品企画を地域内流通主体に切り替える等の対策をとって、なんとか凌いでいきます。状況にすばやく、また根源的に対応しなければ生き残っていくこと自体が困難になる時代に入りました。「適者生存」の原理をしっかりと考えて、来年の事業戦略をつくっていきたいと思います。

<夕方5時ごろに約20台のトラックが桧原センターに戻ってきます。戻ってくるとドライバーはすぐに洗車します。1年間、よく走ってくれました。>

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<会員さんへの個人別ピックのラインもきれいに整理されて終了です。1年間、ありがとうございました。>

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<桧原センタースタッフが揃って終礼、チームワークがいい連中で、1年間大きな事故もなく、よかった。>

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<トラックたちは整列して、しばしの休みです。新年の配送スタートは1月8日月曜日からです。>

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師走4-菊池農場の牛舎再建計画打合せ

(株)ドリームグループ(九州産直クラブ&ナチュラル/夢広場)社長の吉田登志夫です。

昨年4月の熊本地震で菊池農場の肥育牛舎2棟が全壊しました。1回目の地震時は踏ん張ったのですが、2回目の本震では久川さんから「崩壊してしまいました。」と連絡が入りました。牛も2頭が犠牲になりました。現在あか牛たちは借りている牛舎にぎゅうぎゅう詰めで押し込んでますが、早期に牛舎を再建しなければならず、それなりに費用が膨らむ牛舎の再建資金調達に頭を悩ましています。この日はジェイネット住宅事業部の藤木さんと菊池農場代表の久川さんとで新しく建てようと考えている牛舎の構造について、現場の牛舎を検証しながら、設計の相談を進めました。

<今村さんからお借りしている牛舎で元気に育っているあか牛たち(今村さんの長男の正太さんは現在、東京産直クラブで会員拡大のけん引役として頑張っています。)>

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<今村牛舎の様子です。>

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<再建する新牛舎の設計について意見を交わす藤木さん(左)と久川さん>

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師走3-2017年歳末 店舗魚売り出し作戦会議

(株)ドリームグループ(九州産直クラブ&ナチュラル/夢広場)社長の吉田登志夫です。

いよいよ年の瀬、12月30日は一年で一番鮮魚が売れる日です。その日に向けて店舗鮮魚担当者の販売作戦会議を福岡・桧原本部で行いました。年々、魚離れが言われてますが、ナチュラル/夢広場店舗では魚の対面販売を店舗政策の真ん中に据えて魚食を推進しています。その日に市場に上がった天然魚を、魚の姿形を見せながらお客様の目の前でさばいていくことで新鮮なおいしさを伝えていきます。その日は福岡の魚大将4人と店舗統括の柳田さんが会議に集まりました。鮮魚仕入は朝3時に大田さんが博多魚市場の一番競りに入ります。5時には春日店大将の小島さんがマリナ店の魚さばき場で産直クラブ宅配用の魚をさばき始め、長丘店大将の椿さんも仕入引き取りに来ます。勝原さんは産直クラブ桧原センターに向かい箱詰め作業をして、その後各店のヘルプにはいります。今年はマリナ店で博多の最高級魚クエの予約がはいっているそうで大田さんが1本25万円のクエを仕入れて、各店に捌き分けるそうです。そういえば昨年は一切れ1万円のクエが数ブロック残ってました。今年は残さずに売切ってくださいね。

<写真右から吉田、小島さん(春日店大将)、大田さん(マリナ店大将)、勝原さん(総大将:11月末は成城店大将・村畑さんがインフルでかかったので1週間ピンチヒッターで成城店にはいりました。)柳田さん、椿さん(長丘店大将)>

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<natural natural成城学園駅前店:鮮大将の村畑さんは孤軍奮闘、年末はマザーズ藤ヶ丘店の予約分さばきも引き受けます。>

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トランプに抗議!ー「エルサレムを戦火に落とし込まないよう」、パレスチナの人々とともにアッピール。

(株)ドリームグループ(九州産直クラブ&ナチュラル/夢広場)社長の吉田登志夫です。

12月17日(日)福岡市・天神で「アメリカ・トランプ大統領エルサレムイスラエル首都認可発言」に抗議するデモンストレーションがもたれました。九州各地で暮らすパレスチナ人をはじめとするイスラム国出身の人々や福岡パレスチナの会(大内田代表)や福岡自由学校(大山代表)のメンバーなどが参加しました。私は最後からゆっくりとついていきました。

ドリームグループではジェイネットフェアトレードセンターが世界各地の生産者と草の根的な貿易事業を担当しています。パレスチナからは「手摘みオリーブオイル」や「ナブロス・オリーブ石鹸」などを輸入し、約15年にわたって日本各地の事業体へ卸販売をしています。ジェイネットでは、物のやり取りを通して地球上各地の小さな生産者とつながり、交流し、「戦争と飢えのない平和な世界」をともに目指そうとギリシャ、イタリア、パレスチナ、タイ、フィリピンなどの草の根生産者グループと小さな規模ですがフェアトレード貿易を続けています。輸入することは簡単ですが、販売することがなかなか困難で事業的には苦戦しています。

パレスチナの国旗を先頭に歩道デモ>

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<女性の隊列:イスラムの女性たちはキッチリとグループを組んで動いていました。>

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<天神街頭でのアッピール>

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パレスチナ問題といえば難しい問題のようですが、実は簡単な問題です。「現実のそこに住んできた人々は、誰がなんといおうとそこに住み続ける権利があり、いかなる理由(利権)があろうとも追い出すことはしてはならない」という原則を支持するかどうかという問題であると私は思っています。そのことから考えれば、綿々と長い歴史を織りなしてパレスチナの土地(現イスラエル国を含む)に住み続けてきた「パレスチナ人(ユダヤ&キリスト&イスラム教徒)」の「パレスチナに主権を持って住み続ける権利の回復行為」を、僕は原則的に支援したいと思っています。日本の多くの人の誤解は「パレスチナ人=イスラム教徒」という構図で、この問題は「宗教戦争」だと思わされている点です。パレスチナの地には、ユダヤ教徒キリスト教徒、イスラム教徒ほか様々な宗教を人生の糧として信じる人々が共存していました(イスラム教徒が多数ですが)。第2次世界大戦の終盤に、イギリス(&アメリカ)が原理的ユダヤ人(シオニト)に対して「ユダヤ人国家をパレスチナにつくってあげるよ」と甘言を発したことで、それまで共存していた隣人関係が「ユダヤ国家樹立のための戦争」で破壊され、500万人ものパレスチナ人が土地を追われ難民となり、未だに故郷に戻れない状態が70年以上も続いています。英米はなぜ、ユダヤ国家をつくらせたのか?膨大な石油資源を持つアラブ地域を支配下に置きたかったためと思われます。

<パルコ前でアピールする女性グループ>

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僕は1970年代にはじめてパレスチナを訪れてから、1982年のベイルートでのパレスチナ難民キャンプでのイスラエルを背景とした虐殺(サブラ・シャティーラの虐殺)の現場も含めて10数回パレスチナ&シリア/レバノンなどに足を運んできました。40年前の頃は「パレスチナ問題はもうすぐ解決する」と安易に思っていましたが、現在は益々、悪い状況に陥っています。青年の頃は「世界は段々、良くなる」とあたりまえのように思っていましたが、でも、(残念ながら)人間の社会はそうではないようであるということが分かってきました。しかし、パレスチナの人々はどんな試練を負わされても、「必ず、祖国に帰還する」という不変の想いを捨ててません。どんな形であるかは、僕にはわかりませんが、パレスチナの人々の権利の回復がなされて、早くパレスチナ(現イスラエル含)に平和が訪れて欲しいと思います。

<ソアリア前の男性グループ>

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<チラシを配るパレスチナ女性(医学に従事)>

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<左は「私はエジプト・日本・パレスチナミックスです」と元気に話す鹿児島出身の大学生、右は生物を学ぶインドネシアから来ている大学生。彼女らは「エルサレムパレスチナの首都です。そもそもイスラエルなどは存在してませんでした。」と冴える声(日本語)でアッピールしていました。>

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じゃあ、解決の道はどこにあるのか?即時的には「パレスチナの土地の上にイスラエル国家とパレスチナ国家を共存させる」ということが当面の政治課題でしょうが、僕は「パレスチナの土地に非宗教的&民主的パレスチナ国家を樹立する」という理想は思い続けたい。

<日本語とアラブ語がネイティブの福岡生まれのパレスチナ人(国籍)少女>

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人間は、一人一人の個人でいると理性的で平和ないい人であるのに、そこに「宗教」や「民族」「国家」「政治党派」などが介在すると、(介在の仕方によっては)平時では想像もできないような「非人道的行為」に走ることが多々ある。どのような宗教・民族・国家・組織(会社・党派・組合・家系など)に属しようと、あくまで最終的には「さらりとした個人」を保つことができればと思います。

師走2-那珂川キッチンの「おせち」製造

(株)ドリームグループ(九州産直クラブ&ナチュラル/夢広場)社長の吉田登志夫です。

この季節、おせちの注文を沢山受ける、ドリームグループのPB総菜工場の那珂川キッチンもおおいそがしです。特に先週は製造・出荷で日頃の倍の仕事量となり、僕も「黒豆」の袋詰めの仕事の手伝いに行きました(あまり、役にはたってないようですが、)。もうすぐ那珂川キッチンは創業10年を迎えようとしています。ドリームグループは産直&オーガニックの流通をメインの業務にしていますが、単なる「売手(バイヤー)」になるのではなく、自らの生産することもグループ内で行い、「つくることの大変さ」をグループ内に抱えようと農場や工場を立ち上げ運営しています。でも、ドリームグループ内でさえ、生産企業と流通企業の格差は広がりつつあります。

流通の事業は生産者さんがつくってくださった食べものに流通経費(30%)を乗せて販売するので、経営政策をさわればある程度の粗利益は確保できるのですが、生産サイドの事業はほとんどが構造的に経営に苦しんでいます。農場にしろ工場にしろ、「人手はいない」「経費は上がる」「価格はとれない」の3重苦で、「もう、やめてしまいたい」という気持ちも出ますが、そこは頑張っておられる他の生産者さんのご苦労を思い浮かべて、踏ん張っています。今年も、スタッフさんたちの奮闘で、無事おせちが届けられそうです。

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